カビ対策

日本で最もカビが増殖する『梅雨』
カビが原因による「食中毒」や「ぜんそく」にならないためには、どのような対策をすればいいのでしょうか?

梅雨入りになると気になるのが、カビによる健康被害です。
カビが原因の病気はいくつかありますが、代表的な症例は下記の4つです。

病名 カビの種類
食中毒 アフラトキシン・トリコテセン
水虫 白癬菌
ぜんそく クリプトコッカス・トリコスポロン
肺炎 クリプトコッカス
アレルギー性鼻炎 アルテルナリア
ガンになりやすい? アフラトキシン

「カビが原因」で水虫や食中毒になりやすいということは、多くの方がご存知かもしれません。

しかし、カビを長期間吸い続けているとぜんそくや肺炎、鼻炎にもなりやすいのはあまり知られていないのではないでしょうか?

もちろん、梅雨の時期だけの短期間だけでは病気になりやすいとは言えません。
ですが、梅雨の時期に増殖したカビは、ひそかにカビ毒を発生し続けているのです。

もっともカビが増殖しやすい梅雨にこそ、カビ対策をするべきといえます。

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カビが発生する5つの条件と対処法

掃除業務・道具の専門家「ダスキン」によると、カビが発生する条件は5つあるそうです。
(栄養・酸素・温度・湿度・時間)

カビが発生する5つの条件
出典:正しく知ろう!カビについて | くらしのお役立情報│ダスキンhttps://www.duskin.jp/lifeinfo/hokori/kabi/

この5つのうち、カビを防止できる為に私たちが工夫できる項目は、「湿度と時間」の2つあるとのことです。

つまり、カビ対策は「湿度が上がったら早めに除湿をすることが大切」ということです。

また、ダスキンによるとカビの色が見えるようになったり、ニオイがするということはすでに胞子の放出をしている(根付いている状態)ということだそうです。

カビ対策は、ハッキリ目で見えたりカビ臭がする前に行う必要があるとのことです。

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対策1:「除湿」はエアコン わざわざ除湿器を買う必要はない

エアコンのリモコン除湿は皆さんが思い浮かべる通り、除湿器があります。
しかし、わざわざ除湿器を購入する必要はありません。

最近のエアコンには標準装備ですので、その機能を使いましょう。

しかし、長年使い続けているエアコンには、カビが潜んでいる可能性があります。

特に、冬を越したエアコンは、内部で結露していた可能性があり、カビが発生している可能性もあるのです。

 

エアコンを使う前に掃除をしよう カビを除去してまき散らさない

もしかしたらエアコンにカビが生えているかもしれない。
そのことを考えると、梅雨前に一回掃除をした方がいいかもしれません。

もし、カビが生えているエアコンを使ってしまうと、カビの胞子を部屋全体にまき散らすことになるからです。

掃除といっても、フィルターをただ洗えばいいということではありません。
カビの胞子は、根を張っていますので、専用のスプレーが一番効果的です。

最近では、スプレータイプのカビ除去(防菌)クリーナーがホームセンターや量販店でも売られています。
簡単に安く手に入り、使い方も簡単ですので利用することをおすすめします。

 

除湿器・空気清浄機も 使う前にカビ除去をしよう

エアコンだけでなく、除湿器や空気清浄機、加湿器にもカビは発生することがあります。

原因
除湿器 部屋の空気中にある水分を吸収し、タンクに貯める為カビが生えやすい
空気清浄機 部屋のカビ胞子を吸い込む為、カビが生えることもある

また、部屋の水分も少なからず吸収している

加湿器 水分を放出するため、機械そのものに水分が付着しやすい

このような機械を押し入れから引っ張り出したら、使う前にお手入れをすることをおすすめします。

 

 

洗剤はエアコン専用を使おう

カビ防止や除去の洗剤は世の中にたくさん出回っています。
しかし、それぞれ使用方法や用法が定められおり、使える物が限られています。

海外では、空気清浄機に入れた洗剤で健康被害があったという報告もありますので、使っても大丈夫なものなのかを確かめましょう。

関連記事:【掃除の基本】洗剤の種類と使い分けの法則

 

対策2:除湿は「すばやく」「こまめに」

梅雨が本格すると、連日雨が続きます。
湿度は高くなりがちですので、こまめに除湿しましょう。

洗濯物の部屋干しをする部屋は必ずといっていいほど、除湿を行うべきです。

また、お風呂場などの湿気が多い場所も、換気扇を回してできる限り湿気を貯め込まないようにしましょう。

 

浴槽のカビ対策:お風呂は翌日までお湯を残さない

浴槽

浴室(お風呂場・浴槽)は、カビにとって理想的な住まいです。

ほぼ年中湿気があり、栄養も豊富ですので、他の部屋に比べると非常(異常)にカビが発生しやすくなっている場所だからです。

特に黒カビ・赤カビは、発生しやすく「人体には肺炎や鼻炎」、「壁やステンレスには劣化やサビ」を引き起こす可能性があります。

お風呂に入った最後の人が「お湯を抜く」と、カビ防止になります。
家族の習慣にしてもいいかもしれません。

また、忘れがちなのが壁面の水滴です。
水切りワイパー(スクイジー)を使って水分を落としておきましょう。

合わせて浴室全体の湿度を下げるために、「1時間ほど換気扇を回しておく」と効果的です。

※一番の理想は、「最後の人がお風呂掃除」ですが、これは難しいかもしれません。

浴槽のカビ対策 3つのポイントまとめ
  1. お湯はその日のうちに抜く
  2. 水切りワイパー(スクイジー)で壁面の水分を落とす
  3. お湯を落とし後、1時間ほど換気扇を回して湿気を取り除く

 

部屋干しのコツ:同時に除湿で「カビ」と「部屋干し臭」をWで防止

部屋干し

梅雨になると、連日雨が降りますので部屋干しをする機会が増えてしまいます。

部屋干しをしてしまうと、その部屋の湿度はものすごく上昇し、カビの温床になってしまいます。

部屋干しの嫌なニオイ(部屋干し臭)の原因に、カビがあるためです。
※衣類のニオイがキツイと感じたら、カビの発生を疑う必要があるのです。

もし、畳の部屋でしたら畳の裏に、ジュータンが敷いてある部屋でしたらジュータンにカビが発生する可能性があるのです。

部屋干しによるカビ発生の対策として、除湿を同時に行うことです。
もちろんエアコンでOKです。

除湿を行うことで、洗濯物の乾きが早くなり、部屋干し臭も少なくなりますので、一石二鳥といえますのでやるべきです。

部屋干しのカビ対策 3つのポイントまとめ
  1. 部屋干しするなら、除湿して!
  2. 除湿をすることで、部屋干し臭が減る
  3. 洗濯物が早く乾く

食中毒にならないコツ:食べ物はその日に食べてしまおう

ポテトチップス

他の季節ならまだしも、梅雨の時期に食べ物を残すのはあまりお勧めできません。

ほとんどの食品は、高温多湿に弱い傾向にあります。
しかも、食べ物はカビのとって繁殖するための豊富な栄養源になります。

したがって、封を切った(開けた)食べ物をそのまま放置しては、カビを増やすもとになるということです。

できる限り、早めに食することをおすすめします。

 

注意:仮設住宅やプレハブはカビ対策が重要

プレハブ校舎湿気がたまりやすい構造をした建物があります。

それが、災害で建てられた「仮設住宅」や、校舎の老朽化で建て替えている途中の「プレハブ教室」などです。

このような建物は、(いい意味で)気密性に優れていますので、湿気がこもりやすくなっています。
これらの建物は、長期間住み続けるということを考慮していませんので、お住まいの方や利用する方が考える必要があります。

春夏秋冬を通じて、窓を開けたり、換気扇を付けるなど、こまめな空気の入れ替えが必要です。

最近のプレハブ教室や仮設住宅には、エアコンが完備されていることも多いですが、率先して除湿機能を作動させるということもあまりないかと思われます。

 

まとめ:カビ対策はあなたの健康を守る

いかがでしたか?
このようなカビ対策は、まだまだあります。

これらは面倒のようですが、あなた自身の健康につながるのです。
長い人生ちょっとした気遣いがあるかないかで、病気を予防できると考えると悪くないはずです。

しっかりと行っていきましょう。

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